室町幕府発祥の地
弊社から約徒歩5分の場所に足利尊氏公の三条坊門第跡(中京区御池高倉上がる)があります。尊氏公はここで政務を執り、室町幕府の発祥の地となっています。
現在は、大変静かな住宅や商業地になっています。観光客がたくさん訪れる観光地になっても良いような気がする場所ですが、現在大変静かな佇まいです。もっとも、単に石碑しかありませんから、よほど歴史マニアしか訪れないのかもしれません。
私が子供のころ、“太平記”という後醍醐天皇と足利尊氏の物語を読んだことがあります。
“太平記”によると、後醍醐天皇は、晩年今でいう認知症の症状を示します。
そして、南朝のあった吉野の山奥の御所で”ここは富小路か?”と遺勅を残し崩御します。
富小路とは現在の富小路二条あたりに、かつての後醍醐天皇の御所がありました。
弊社は富小路に面しています。読み終えたときに本から顔を上げると目の前にこの富小路通りがありました。かつてこの辺りに、帰りたくても帰れない人がいたのだと知った時、なんとも言えない気持になったものでした。
クリントイーストウッド監督の”硫黄島からの手紙”という作品で、栗林中将が決死の戦いを米軍に挑むも敗れ、硫黄島の海岸近くで最期を迎えるときに”嵐”の二宮和也が演じる西郷一等兵に”ここはまだ日本か?”と問いかける場面に似ているように思います。
足利将軍の南朝側への態度から、京都地元の人はあまり北朝に気乗りがしないのかもしれません。南朝びいきも影響しているのかもしれません。
つい最近まで時代祭にも足利将軍の行列はありませんでした。
京都には、歴史があります。様々な人の思いを抱えて現在があります。
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