創業者の心”堪忍”

技は毎日の積み重ね。それは川のように明日に続く

   弊社には、創業当時の店に掲げられていた”堪忍(かんにん)”という看板が現在も大事に保管してあります。この看板は、お店ののれんをくぐったお客様に見せるように掲げられていました。これは、お客様に謝っているのではありません。 言葉通りに私ども社員が何事にも正直に忍耐強く心がけて商売しなさいという創業者の家訓でもあります。しかしもうひとつ別の意味があります。

「堪忍」の看板

   近世の京都では、”京都本店(きょうとほんだな)”制を採用し、京都に経営の資源を集中させるお店が多くありました。その流れを汲むお店では、みな”堪忍”の看板をお客様に見えるように掲げていました。 単にありきたりの商品をお客様に売るのではなく、お店側が頑固なまでに納得のいく高品質な商品を作り、かつお客様が満足できると確信が得られるまでは商品を販売することはしない、という心意気を示したものです。”お店側のわがままを許してください。堪忍してください。”という意味なのです。
   この創業者の心がお客様に受け入れられたからこそ、大正12年創業から現在にいたるまで90年以上も事業が継続できたと考えております。
   弊社は、この創業の心を今後も大事にし、お客様に満足いただける商品を提供していきたいと考えております。